あの日、あの時の探偵

6月も半ばに差し掛かり、暑くなっていた。

この日は、車の中で張り込み。

 

住宅街でうるさいので、車のエンジンは切っていた。

若干天気は悪く、涼しいのでまだ耐えられる暑さだ。

 

数メートル先の電柱の陰にバイクが止まる。

 

そこで、おもむろに着替えだす。

 

いや、着替えだすという表現はおかしい、着込みだす。

 

オレ

 

「なんだあれ、変装して、同業か?」

 

着ていた服の上に、白のジャージを着こみ、ニット帽をかぶる。

 

「!!!」

 

 

(こんな感じ(笑))

 

どこから、どう見ても不審者!!!

 

オレ

 

「追うか、あれ?」

 

 

「追いかけろ!?」

 

オレ

 

「ちょっと、行ってくる。バイクの撮影よろしく。」

 

尾行を始めるオレ。

表通りに出ると、そこには郵便局。

郵便局に入る前に、ご丁寧に、マスクまで装着。

不審度、アップ!!!

郵便局のATMコーナーに入り、複数の口座から金を引出してる模様。

出てきたところを、撮影する、オレ。

完全に顔がわからない。

バイクに戻るみたいなので、hに連絡を入れる。

 

 

オレ

 

「もうすぐ、バイクに戻るので、撮影よろしく」

 

 

 

「了解」

 

俺が、車に戻ったときには姿はなく、動画を見せてもらう。

服は脱いでないが、マスクは取り、はっきりと顔が写っている。

 

オレ

 

「あれ、出し子か!?」

 

 

「どう考えてもそうだろう」

オレ

 

「どうする、これ」

 

 

「取り合えず、警察電話してみれば」

警察に電話して、一部始終を話す。

警察の方も郵便局に確認を入れ、監視カメラをチェックするとのこと。

そして、後日、担当地区の警察署に画像を提出した。

出し子ならば、詐欺グループか闇金だろう。

上手く検挙されればいいのだが・・・

 

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