安楽死と自殺幇助

先日、ベルギーで安楽死の年齢制限をなくし、子供でも実施できる法改正案を賛成多数で可決した。

これには、厳しい条件があり、（子供が文書で安楽死を望み、親と医者がこれに同意する。）実行までのハ－ドルは高い。

安楽死は人の意思に基づき、医師の援助で死亡する「積極的安楽死」本人の意思で不必要な治療を拒否する「尊厳死」のような延命措置停止に大きく分かれる積極的安楽死を認めている国は多くない。

オランダ、ベルギー、ルクセンブルクとアメリカの2つの州だ。（ワシントン・オレゴン州）

日本では安楽死は法律上認めてないが、以下の条件下なら違法行為とならず処罰されない。

死期が切迫していること、耐え難い肉体的苦痛が存在すること、苦痛の除去・緩和が目的であること、患者が意思表示していること、医師が行うこと、倫理的妥当な方法で行われること、どれか一つでも満たさなければ、日本では有罪判決が下される。

安楽死と自殺幇助は医師が行うか、医師以外が行うかで違う。

英国では、身体障碍者の娘を17年間も看病した母親が、娘を殺めた事件で、娘自身が絶望し死を望んだが、自力では死ぬことは出来なかったので、やむなく殺したと母親は自殺幇助を認めたが、英国世論はこの母親の行動に賞賛の雨を降らした。

14年間も献身的な介護をしてきた母の行動に感動し、「母の愛を裁くな」と裁判でも無罪となり、裁判官までが「こんなに献身的で愛情深い母親を起訴したのがそもそもの間違い」と検察を批判した。

日本でも似たような事例があるが、自らの手で殺めたら無罪にはならない。

人の生死と人生は悲しみでいっぱいだ。

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