~探偵の日常~飲み屋街の張り込みは骨が折れる

探偵という仕事をやっていると、季節や曜日、天気に左右される案件が多い。中でも飲み屋街での張り込みは、冬の冷え込みも夏の蒸し暑さももろに受ける、なかなかの苦行だ。

飲み屋街の張り込みの難点は多岐にわたる。まず、通りそのものが特殊な空気に包まれている。通行人のほとんどが酔っ払いで、まともにこちらを見ているわけではないが、逆に「見慣れない人間」に対しては異様に敏感だ。

本来、張り込みは気づかれずに行うのが基本だ。理想は対象が入った店舗から少し離れた位置で、視界を遮る車や柱、看板などを利用し、目立たず長時間待機できる場所を確保する。しかし、飲み屋街ではこれが難しい。道幅が狭く、通行人が多いため、隠れられる場所が極端に少ない。

店の前に立ち続けるわけにはいかない。ましてや長時間、同じ場所に佇んでいれば、呼び込みのボーイや店のスタッフ、時には通りすがりの酔客に怪しまれる。ひと目を避けるために車を利用したいところだが、エリアによっては車を停めるスペースすらない。

こうした事情により、仕方なく通り沿いで張り込まざるを得ない場面も出てくる。視界が確保できるギリギリの位置に立ち、寒さや暑さに耐えながら対象の動向を待つ。とにかく姿勢を変えず、周囲の雑踏の一部として溶け込む努力をする。

こういった状況で起こりやすいのが「警察と勘違いされる」事態だ。ずっと動かずに立っていれば、店のスタッフや客引きからすれば「何者か?」となる。中には「おまわりさんですか?」と声をかけてくる者もいる。警察に勘違いされているならそれでもいい。

さらに厄介なのが酔っ払いとの遭遇だ。これは実際の調査とは関係のない話だが、ある夜、通り沿いで張り込みをしていた時に酔った男性に絡まれた。「あんた、さっきからずっとここにいるけど何者だ?」と、絡み方もストレート。相手は酔っているため、話が通じず、しつこく問い詰めてくる。やむを得ずその場を離れると、対象を見失うリスクがある。

このように、飲み屋街での張り込みは「どこで・どうやって張り込むか」の判断が非常に重要で、想定外の要因によって状況が一変する。理想の張り込み場所が取れないことを前提に、常に複数のプランを頭に描いておく必要がある。

飲み屋街の空気に紛れ込むというのは容易ではない。張り込みに最適な場所が常に用意されているわけでもないし、通行人や店員、酔客という不特定多数の人間との駆け引きもある。だからこそ、張り込みの経験がものを言う現場でもある。

ひと晩をその街の片隅で過ごすことで得られる情報や感覚もある。飲み屋街の張り込みは単なる待機ではなく、街そのものとの「にらみ合い」でもある。

 

 

 

 

 

 

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