前回、従業員の「休職詐欺」という労務トラブルについて語ったが、今回はその続編として、同時期に進行していたもう一つの調査、リーダー格の男性社員の調査について話そうと思う。
億単位の融資と高級マンション:消えたリーダー格の男
前回、不正な副業に関与していたカップル社員の調査について話した。彼らの背後には、彼らを扇動していたと思われるリーダー格の男性社員の存在があった。
この男は、驚くべきことに、銀行から数億円もの融資を受け、都内に複数の高級マンションを所有していたという。今では考えられないような、不正融資が横行していた時代の名残だろう。
その銀行は後に、不正融資で大きな問題になったと聞いている。
会社側が把握している男の住所は、都内の高級住宅街にあるマンションの一室だった。
不動産登記簿上では、確かにその部屋は男の所有になっている。しかし、実際に彼がそこに住んでいるのかどうかは定かではない。
そこで、我々はこの場所で張り込みを数日間行うことになった。彼の生活実態を把握し、不正な副業に関与している証拠を掴むためだ。
しかし、結論から言うと、この調査は成功しなかった。
数日間の張り込みの結果、我々が突き止めたのは、男がすでに引っ越しをしており、このマンションには住んでいないという事実だった。
依頼者であるクライアントと協議した結果、新たな居場所を探し出すためのコストと、そこから得られるであろう情報のリスクを天秤にかけ、最終的にリーダー格の男の調査は諦めることとなった。
ただ、この調査で得られたものは何もなかったわけではない。
むしろ、探偵として、人間観察の面白さと、この仕事の奥深さを再認識させられるような、印象的な出来事が二つあった。そのことと、クライアントと男のトラブルの結末について、今後話していこうと思う。
高級住宅街の朝:探偵が見た「ゆう〇りん」の日常
一つ目の出来事は、張り込み開始の朝に起こった。
早朝、私は男のマンションが見える場所に車を停め、周囲に溶け込むように息を潜めていた。
高級住宅街は、朝から静かで、上品な空気が流れている。そんな中、私の視界に入ってきたのは、近くにある保育園に子供を送り届ける、多くの若い母親たちの姿だった。
何気なくその光景を眺めていると、一人のやたらと顔の小さいママさんが、子供の手を引いて歩いているのが目に入った。そのスタイル、オーラ、そしてどこか見覚えのある顔。
彼女が振り返った瞬間、私は確信した。
そのママさんは、まさしくゆ〇こりん(小〇優子さん)だったのだ。
さすが芸能人。テレビで見るのと変わらない、いや、生で見るとさらに際立つ顔の小ささと、その可愛らしさに、私は思わず目が覚めた。
プロとして、調査対象でもない人物に心を奪われるわけにはいかないが、これはもう仕方ないだろう。
高級住宅街という場所柄、芸能人が住んでいる可能性は十分にある。しかし、まさか目の前で、テレビの中の人が、ごく普通に子供を保育園に送るという日常を送っているとは。
探偵の仕事は、非日常を追うことだが、時には、こんな風に、他人の「日常」を垣間見る瞬間がある。それは、探偵という仕事の、ちょっとした特典なのかもしれない。
この後、もう一つ印象的な出来事があったのだが、それは次回の記事で話すことにしよう。
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