役員の素行調査と愛人とのデート

 

最近の探偵業界、依頼内容の大半は浮気調査だ。だが、それだけじゃない。企業からの依頼も少なくない。特に、役員の素行調査なんてのは、なかなか厄介だ。

 

今回の依頼は、ある企業からのもの。対象者は会社役員。疑われているのは横領。会社は役員の収入は把握してる。にもかかわらず、どうも金の使い方がおかしい。

 

聞けば、この役員、ある支店長と妙に仲が良いらしい。そしてその支店長と、その支店の従業員を連れて、頻繁に飲み歩いている。飲食代はほぼ役員持ち。で、愛人もその飲み会に出入りしているという噂だ。

 

役員の自宅は郊外にある。だが、都内に愛人用の別宅があるらしい。しかも、その家賃はそれなりの値段。会社の給与だけで賄える額じゃない。

 

この金、どこから出てる?

 

そんな疑念を抱いた会社は、役員の行動を洗い出して、何か証拠を掴むように依頼してきた。

 

調査のターゲットは役員の出勤から帰宅まで。ほぼ丸一日の張り込みだ。

 

調査初日:日常の行動パターン

 

出勤から見張る。出勤は9:00少し前、ここから調査を開始する。

1〜2時間ほどすると会社を出て、その問題の支店へ向かう。

 

支店は高速道路を使って1時間ほどの距離にある。

 

支店に到着したのは昼前。入っていく役員の後をつける。が、中の様子までは見えない。

 

待機していると、15時過ぎに支店を出て、本社に戻る。そのまま定時まで過ごし、退社。

そして夜。

待ち合わせたのは例の支店長と数名の従業員。行き先は行きつけの居酒屋だ。

ここで初めて、愛人が現れた。

 

20代後半くらいの女性。派手な化粧。役員の隣に座り、親しげに会話している。

 

支払いは役員がしているようだ。

 

これが初日の行動。

 

2週間の監視と見えない金の流れ

 

これがその後もほぼ毎日繰り返された。役員は昼間に問題の支店へ。夜は支店長や従業員と飲み歩く。愛人は2〜3日に一度、飲み会に参加。

 

飲み代、サウナ代、タクシー代。これらのほとんどを役員が負担しているように見える。だが、どこからそんな金が出てくる?

 

現金の受け渡しが見られれば証拠になるが、そう簡単にはいかない。

 

店内の会話も聞こえない。役員と支店長が二人でトイレに立った時もあるが、特に怪しい行動はしていない。

 

2週間、粘ったが、不正の証拠は掴めず。

 

愛人とのドライブデート

 

そんな中、役員のスケジュールに異変があった。

 

この日は朝から支店を3つ回るという。会社には出勤せず、直行直帰の予定。

 

最初の支店で待ち構えていると、見慣れない車が近づいてきた。役員の車だ。

 

助手席に誰かいる。

 

愛人だ。

 

勤務中に愛人を乗せてのドライブデート。これは懲戒対象になる可能性が高い。

 

2人は次の支店へ向かう途中、カフェに立ち寄った。ここでツーショットを写真に収める。

 

さらに次の支店に到着した時、愛人は車内に残ったまま。エントランス近くの駐車場に車を停めて、役員だけが降りた。

 

車の中をよく見ると、愛人は助手席でシートを倒して隠れている。

 

他の従業員に見られたらマズい。役員にそう言われたのか、愛人は身を潜めたまま。

 

この状況を写真に収めた。

 

観光地デートと証拠確保

 

最後の支店を出た後、役員はそのまま観光地へ向かった。観光地と言っても、地元の人が行くような古びた温泉街。

 

ここで2人は腕を組んで歩き、観光気分で楽しんでいる。

 

まだ勤務時間中。がっつりデートだ。

 

この瞬間をカメラに収め、決定的な証拠を確保。

 

1時間ほど観光地を巡り、その後2人は愛人のマンションへ向かい、そのまま夜を過ごした。

 

### 調査の終結と役員の処分

 

その後1週間ほど監視を続けたが、金の流れを掴む証拠は得られなかった。

 

だが、愛人とのデートの証拠が揃ったことで、会社側は顧問弁護士と相談。

 

最終的に、役員は降格処分となった。

 

愛人との不適切な関係が社内規定に抵触するという名目での処分。

 

役員でなくなれば、支店長とも自由に会えなくなる。

 

裏金の流れは掴めなかったが、役員の地位を奪うことはできた。

 

そして、その後。

 

愛人と別れたという情報が入ってきた。

 

支店長とも疎遠になり、会社を辞めるのも時間の問題だろう。

 

これが今回の調査の全容だ。

 

企業案件は金の流れを掴むのが難しい。だが、今回は役員の私生活がボロを出した。

 

それが唯一の突破口だった。

 

浮気調査とはまた違う緊張感。企業案件の奥深さを痛感した1カ月間だった。

 

 

 

 

 

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